義と生の狭間の「ヒューマニズム」 〜映画「影武者」

黒澤明監督の映画「影武者」を見て

信玄の死に際し「3年喪を秘せ」との遺言により、重臣らは影武者により信玄健在を装うという困難な事業をすることになる。


大滝秀治の演じる山縣昌景の主君を思う義の美しい姿に惹かれた。

(http://movie.hix05.com/kurosawa/kurosawa15.kage.htmlより)


しかし、家督が信玄の子勝頼に移り長篠の戦いが勃発すると、山縣ら旧臣が犬死に覚悟で殉死をするのを見ると、義の畏ろしい様を感じた。

対照的に描かれる仲代達矢演じる影武者の人間臭さにも考えさせられる。思えば、役者とは影武者そのもの。

ヒューマニズム(人間主義)と世に言うものとは、共同体の論理(義)と生物個体の生きたい欲するところの間に顕れるのかと思う。

古さより深さを感じる映画。



影武者

監督
主演
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